薬剤師のお仕事
薬剤師は、どのような仕事をするのでしょう。
薬剤師とは
薬剤師は、「くすり」の専門家であり、国家資格となっています。
「くすり」には、
- 医師の処方せんに基づき薬剤師が調剤する医療用医薬品と、
- 処方せんなしで購入できる一般用医薬品(OTC医薬品)の大きく2種類があります。
薬剤師法でも示されているとおり、調剤及び調剤時の服薬指導や情報提供、OTC医薬品に関する相談対応、また、地域住民一人ひとりの健康づくりに寄与することまで薬剤師の役割とされています。
薬剤師法
第1条 薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする
県内の薬剤師は、3,498人(R2.12末時点)となっており、薬局や医療機関で調剤、医薬品の研究開発や製造に携わっているほか、大学や行政で勤務している薬剤師もいます。
勤務先別薬剤師のお仕事
薬局の薬剤師
- 医師の処方せんに基づく調剤、くすりの正しい使い方の指導、くすりの飲み合わせの チェックします。また、地域の病院・診療所やケアマネージャーなど様々な職種の方と連携しながら、くすりに関する在宅医療や介護の支援も行っています。
- 一般用医薬品の販売時は、求めに応じて、その方の症状に合ったくすりを探したり、症状によっては医師への受診を勧めたりします。また、健康の保持増進及び疾病の予防のためのセルフメディケーションも進めています。
- また、山口県では、健康食品・サプリメントの選び方、禁煙サポート、運動や衛生に係る相談など、薬学的な健康サポートを行う薬剤師を「山口県健康エキスパート薬剤師」として登録・公表しています。
医療機関(病院・診療所)の薬剤師
- 医師の処方せんに基づき、くすりの調剤、注射薬や点滴の調製・管理、外来や病棟で患者さんに適切なくすりの飲み方の指導のほか、くすりの在庫管理・品質管理などを行っています。
- くすりを有効かつ安全に使用するために、血液中のくすりの濃度を測定し、患者さん個々に適した投与量や投与方法を決定するほか、病院の中の様々な医療スタッフと連携して、治療やケアに当たるなどチームの一員としての役割もあります。
- 入退院時に、患者さんがスムーズに治療に移行できるよう、地域の薬局薬剤師との連携も図っています。
製薬会社の薬剤師
- くすりの研究・開発や品質管理のほか、くすりに関する情報を収集・管理し、医師や薬剤師等からの問い合わせに応じて、適切に専門的な情報を提供しています。
卸売販売会社の薬剤師
- 製薬会社のくすりを病院や薬局へ届ける(販売する)会社に勤める薬剤師です。くすりの保管管理を行い、病院や薬局からのくすりの問い合わせに対応して専門的な情報を提供しています。
大学の薬剤師
- 大学の薬学部などで教員として薬学生を指導する薬剤師です。講義や実習など薬に関する教育を行うとともに、テーマを決めて研究などしています
行政の薬剤師
- 国や県・市町村などに勤める薬剤師です。保健所では薬事監視員として、医薬品等の表示・保管・適正使用について調査、指導、監視するほか、衛生研究所(山口県は、環境保健センターと言います。)では、試験検査、医薬品分析などを行っています。
この他に、警察の科学捜査研究所で分析などに携わっている者もいます。